遠距離介護のはじめかた
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介護は突然始まることも多く、遠方に住んでいれば仕事を辞めて親の介護をするか悩むことになるかもしれません。
実際に遠距離介護は可能なのでしょうか。
今回は遠距離介護のはじめ方について、役立つ情報をお伝えします。
遠距離介護は可能か
遠く離れた親の介護をすることは可能でしょうか。
答えはイエスです。
近くにいれば、様子をこまめに見に行ったり買い物や通院などの支援をすることができます。
でもそのために、今の仕事やキャリアを捨てて実家に戻るのはどうでしょうか。
介護離職した後に、親の介護をしながら再就職しますか?老後の資金は?
親の介護は思っている以上に時間を取られます。
フルタイムの仕事をしながらの介護は大変です。
ならば、仕事を辞めずに遠距離で介護するのはどうでしょう。
実際にどのようなサービスを利用していけば、遠距離介護ができるのかご紹介します。
遠距離介護をするための準備
まずは介護申請を
遠距離介護をするにあたって、まず行うことは「要介護認定申請」です。
もしも入院中であれば、病院でも申請を行うことができます。
入院している医療機関に医療連携室(入退院相談窓口)などがあれば相談してみましょう。
メディカルソーシャルワーカー(相談員)がいない病院であれば、病棟の看護師に聞いてみてください。
自宅にいる場合でも、親御さんが住んでいる自治体のホームページなどから申請書類をダウンロードして郵送でも対応できますので、遠くに住んでいても申請は可能です。
詳しくはこちらの記事にも書いていますので、参考にどうぞ。
インターネット環境を整える
遠距離介護で必須ともいえるのは、インターネット環境です。
親世代は携帯電話は持っていても、自宅にWi-Fiなどのネット環境がない家は多いでしょう。
月額費用はかかりますが、親との連絡や見守り、介護サービス利用時のオンライン会議など、様々な場面でインターネット環境は役立ちます。
介護保険での介護サービスを検討
遠距離介護にあたって、必要な介護サービスは何でしょうか。
介護保険での介護サービスには、買い物や掃除、身体介助などのヘルパー支援やデイサービスでの運動や入浴、訪問看護など様々なサービスがあります。
介護度にもよりますが要介護認定の結果が出たら、まずは担当のケアマネジャーを決めましょう。
要支援1、2であれば地域包括支援センター、要介護1~5であれば居宅介護支援事業所へ連絡します。
担当のケアマネジャーと相談しながら、介護保険の制度や利用できるサービスについて説明を受けます。
介護保険で利用できるサービスについて詳しくはこちらを参考にどうぞ。
実際に介護保険のサービスを利用することになれば、担当のケアマネジャーが事業所探しや各種手続きなど全て代行してくれます。
本人や家族が始めにすることは、各事業所と契約を結ぶこと、自己負担分の利用料金の口座振替のための手続きをすることくらいです。
インフォーマルサービスも活用する
介護保険でのサービスで足りない部分はインフォーマルサービスや自費サービスを利用する必要があります。
例えば、見守りカメラの設置や家事代行サービスなどです。
見守りカメラを設置すれば、遠くに住んでいてもいつでも親の安否確認をすることができます。
リビングや玄関などに設置しておけば安心です。
親や親族の意向を確認しておく
介護するにあたって一番重要なのは、介護される本人の意向です。
こちらで勝手に準備をすすめていても、本人の意向に沿わなければ親子関係のトラブルにもなりかねません。
また遠距離介護といっても一人で全てを担うのは大変です。
家族だけでなく、親のきょうだいにも連絡して介護が必要になることを伝えましょう。
そして何らかの協力が得られるかを確認します。
子や孫、親のきょうだいには扶養義務というものがあります。
実際に介護をしないとしても、介護費用を本人が賄えないようであれば、経済的な支援が可能かなどについても話し合っておくと良いでしょう。
遠距離介護の方法
それでは実際に遠距離介護が始まったら、何をすればよいのかについてお伝えします。
地域へ協力を依頼する
実際に遠距離介護が始まったら、介護サービスだけでなく町内会や民生委員、お隣近所などにも協力を得ましょう。
何かあった時のために、お互いの連絡先を交換しておくと良いでしょう。
一軒家に住んでいれば、意外に行動を見てくれています。
事前に伝えておけば、「夜になっても電気が付いていない」とか「最近姿を見ない」など変化があれば知らせてくれるはずです。
ケアマネやサービス事業所と連絡を取り合う
何かあればケアマネやサービス事業所から連絡が来ると思いますが、定期的に連絡を取り合うことで最近の様子を知るようにしましょう。
普段からコミュニケーションを取っておくことで、トラブル防止にもなります。
定期的に帰省する
遠距離介護をすると言っても、全く様子を見に行かないというわけにはいきません。
定期的に帰省して、親や家の様子を見にいきましょう。
電話ではわからないことも多いので、帰省の際に不安なことなどを確認しておきます。
時間があれば、近隣の人へ挨拶へ行ったり、ケアマネと面談の機会を持つなどできると良いと思います。
あなたが会社員であれば、介護休暇を取ることができますので、上司や人事へ確認してみましょう。
交通費の割引制度を活用する
遠方に住んでいれば、帰省のための交通費が大きな負担に。
介護のために帰省するのであれば、飛行機の介護割引もあります。
以下に紹介する介護割引以外にも、LCCの利用やJRでも早割などがありますので、一番お得な方法で交通費を節約していきましょう。
■ 日本航空「介護帰省割引」
[利用条件]
満12歳以上で要介護または要支援認定された方の「二親等以内の親族の方」と「配偶者の兄弟姉妹の配偶者」ならびに「子の配偶者の父母」のみ利用可能。
■ 全日空「介護割引」
[利用条件]
・介護を必要とされる方の「 二親等以内親族の方(満12歳以上)」と「 配偶者の兄弟姉妹の配偶者」ならびに「 子の配偶者の父母」に限り対象。
・「介護割引情報登録」の申請が必要で、 「介護を必要とされる方」と「介護する方」の関係を証明する公的書類(「戸籍謄本」または「戸籍抄本」)が必要。
■ スターフライヤー「介護割引」
[利用条件]
・要介護・要支援被認定者および介護者(2親等以内の親族、配偶者の兄弟姉妹の配偶者ならびに子の配偶者の父母に限る)。
・「介護割引パス」の発行を受ける必要あり。
■ ソラシドエア「介護特別割引」
[利用条件]
・介護者(介護する方)は要介護・要支援被認定者の「二親等以内の親族」と「配偶者の兄弟姉妹の配偶者」ならびに「子の配偶者の父母」のうち2名様までが対象。
・「介護割引パス」の発行を受けること。
相談者をみつける
遠距離介護であっても、在宅介護でも一人で介護することは大変負担が大きいものです。
介護サービスだけでは足りないことも多いでしょう。
ぜひ介護の相談先を見つけて、ひとりきりで介護を抱えないようにすることが一番重要です。
まとめ
今回は遠距離介護のはじめ方についてお伝えしました。
介護はどのくらい続くか予想できませんが、仕事や今の生活を守りながら介護離職することなく介護ができればと思います。