さえとも保健師のブログ

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異汗性湿疹〜効果のあった治療法〜

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 手のひらや指の間、足の裏など汗のかく手足にできる痒みを伴う小さなプツプツ。それは異汗性湿疹かもしれません。

 今回は異汗性湿疹歴15年以上の私が、実際に効果のあった治療法をご紹介します。

 あくまでも私の場合ですので、これが全ての人に効果があるわけではありませんが、異汗性湿疹で苦しんでいる方の参考になればと思います。

汗性湿疹とは

 まず始めに異汗性湿疹の症状や特徴についてお伝えします。

 異汗性湿疹は手のひら、指の間、足の裏に特に何もしていないのに、水ぶくれが出たり消えたりする病気で、小さい水ぶくれが多発し、うすく皮がむけるもの(汗疱)から大きな水ぶくれになって、赤みや痒みを伴うもの(異汗性湿疹)まで、その程度はさまざまです。

 当初、水ぶくれが汗の貯留によるものと考えられ、異汗性湿疹と命名されましたが、実際には汗の貯留ではなく、汗による刺激などが関与していると考えられています。真菌(カビ)などによる感染症ではないため他の人にうつることはありません。夏や季節の変わり目に手足のひらやゆびに軽いかゆみのある小さい水ぶくれが出たり消えたりを繰り返します。

 私も初めは手のひらなどに小さな水疱ができ、それが時間が経つと潰れていくのですが、だんだんそれが広がってきて、かゆみも伴うようになってきました。全く心当たりもなく、皮膚科に行きましたが「主婦湿疹だね」と言われてステロイド軟膏を処方されました。

 原因は不明ですが、金属アレルギーやアトピー素因と呼ばれる体質的なもの、ストレス、多汗症、避妊薬、喫煙などとの関連性が認められた方もいます。私の場合はもともと軽いアトピー性湿疹がありました。

色々試した結果、効果のあった治療法

 あまりの辛さにネットで調べまくり、様々な方法を試しました。これまでやってみて効果があったかもと思われる方法についてお伝えします。

効果のあった(と思われる)もの

  1. 綿の手袋を履く
  2. ステロイド軟膏を塗る
  3. 保湿する
  4. ビオチン、ビタミンB(サプリメント)を飲む
  5. 腸環境を整える
  6. 生活習慣を見直す
  7. 銀歯を金属でないものに変える

綿の手袋を履く

 これは治療法というより対処法ですが、ある程度効果はあったと思います。日中は仕事上、つけられませんでしたが、夜は必ず手袋をはいて寝ていました。

 保湿もされますし、汗も吸い取ってくれる感じがして良かったです。なにより痒みがひどいので、手袋を履くことで直接刺激が抑えられるのと、皮が剥けたりしたひどい状態の手を見なくて済むので精神的にも良かったです。

ステロイド軟膏を塗る

 皮膚科で処方してもらったステロイド軟膏ですが、結局はこれを塗ることである程度症状をコントロールすることができました。ひどい時に使っていたのはかなり強いタイプのステロイド剤でしたが、今は中程度のステロイドで済むようになり、使用頻度もブツブツが出てかゆい時に湿疹の部分に少量塗る程度になりました。

 湿疹がひどいときには、しっかり塗ってまずは湿疹と痒みを抑える必要があります。

保湿する

 保湿することに効果があるのかはよくわかりませんが、ステロイドを塗っていますし、水疱が定期的にできては潰れて皮が剥けるので、皮膚が乾燥したようにカサカサになります。そのカサカサがまた痒くなる気がしたので、ハンドクリームで保湿をしていました。

 でも普通のハンドクリームだとかぶれてしまうので、合成界面活性剤・合成酸化防止剤等の化学物質を使用しないものを使いました。

 私が愛用しているのは、パックスナチュロンのハンドクリームです。良い匂いはしませんが、刺激もなく安心して使えます。

 

ビオチン、ビタミンB(サプリメント)を飲む

 異汗性湿疹を発症した当時はネットで調べてもあまり情報がなく、掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)という病気が自分の症状と似ているのかなと思いました。実際には違うのですが、掌蹠膿疱症にはビオチンが効くと聞いたので、藁にもすがる思いで飲むことにしました。

 ビオチンはビタミンB群に属する水溶性のビタミンで、皮膚の炎症を防止する因子であることが発見されています。

 はじめはビオチン単体で飲んでいましたが、だいぶ症状が落ち着いてきてからはビタミンBのサプリメントで補うようにしました。

 参考までに私のおすすめサプリメントです。

腸環境を整える

 最終的に一番効果があったのがこれだと思います。異汗性湿疹の原因は不明ですが、アレルギーなど免疫機能が関係しているのではと言われています。腸には免疫機能の70%が集まっていると言われるほど、腸内環境が免疫機能に与える影響は大きいことがわかっています。

 ちょうど異汗性湿疹で悩んでいた15年前、一緒に働いていた消化器内科の医師が、まだ腸と免疫の関係が世に広まる前からこの話をしていました。そして「ミヤリサン」がいいよと勧めてくれたのです。ミヤリサンは病院でも処方される整腸剤です。有名なビオフェルミンビフィズス菌などの乳酸菌が入っていますが、ミヤリサンも宮入菌という腸内環境を整えてくれる酪酸菌が入っています。

 これまで特にお腹の不調は感じたことがありませんでしたが、これは一度試してみようと思い飲み始めました。整腸剤なので、普段便秘や下痢など不調のある方でなければそれほど効果を実感することはないと思いますが、ビオチンとミヤリサンを飲み始めてから明らかに症状が改善し始めました。

 実際に飲んでいたのがこの強ミヤリサンです。私はビオチンもミヤリサンもネットで購入していました。

 ちなみに以前飲んだ時には特に何も感じませんでしたが、最近またミヤリサンを飲み始めたところ、お腹の張りが強くなる感じがしました。調べてみると、お腹の張りが強くなる時は量を少なめにした方が良いようです。またそれぞれ腸にも菌との相性があるそうなので、ミヤリサンで効果がない場合はビオフェルミンに変えるなど他の整腸剤にしてみても良いと思います。

生活習慣を見直す

 これまでにお伝えしたような方法を色々試してみると、湿疹がだいぶ落ち着いてきたのですが、やはり寝不足が続いたり、疲れたりするとまた湿疹が出てくることに気づきました。あとお腹の調子が悪い時にもプツプツがまた出てくるのです。

 これは免疫とも関係があるのかもしれませんが、やはり健康的な生活をすることが一番大切なのだと思います。

 ですので、15年経った今では手の湿疹は体調のバロメーターになっており、「湿疹が出てくるということは疲れていたり、食生活が乱れたりしているのだな」と思って、休養を取ったり、バランスの良い食事をとるようにしています。

銀歯を金属でないものに変える

 これはかなり早い段階で、古い銀歯が少しずつ溶け出して体内に入っていることが原因ではという記事を見て、実際に歯医者さんで直してもらいました。

 金属アレルギーが原因かもしれないですが、取り替えたからといってすぐに良くなったという訳でもなく、結局効果があったかどうかは不明です。いずれにしても現代の虫歯の治療法として銀歯にメリットはないと言われているので、これを機に取り替えてみてもいいかもしれません。

それでも完治はしない

 今回は異汗性湿疹になった私が実際に試した治療法・対処方法についてお伝えしてきました。

 ひとつ言えることは、この湿疹は簡単には治らないということです。明確な原因も治療法もなく、現時点では症状をコントロールしながら、うまく病気と付き合っていくしかありません。

 とはいっても、この異汗性湿疹はひどくなると強烈な痒みがあるので本当に辛いです。一時は何も触れないほどひどい状態の時もありました。

 とにかく色々試してみて、自分に一番合った方法を見つけてください。これだけが効くということもないので、いくつか合わせていくと良いと思います。

 ここまで読んでくださってありがとうございます。異汗性湿疹に悩まれている方の少しでもお役に立てると嬉しいです。